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  • 161. 音楽ホール設計者・小林宅サロンで、 とっても贅沢なコンサート.
        ピアニストの松本和将さんら7名で.

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        とっても贅沢なコンサート.
         ピアニストの松本和将さんら7名で.

    タケセンの"思索の日記" 2015-03-18 | 芸術 より

    画像クリックで大きな写真見れます.


    小林宅

      3月15日の日曜日、小林洋子宅の小ホールでの演奏会に招待されましたので、自由が丘まで出かけました。神田と文京が実家のわたしは、世田谷区は遠い存在で、等々力には45年ぶりに行きましたが、あまりの変わりように浦島太郎気分(笑)田舎だったのに!
    わたしは、いまは手賀沼に臨む白樺派のコロニー・我孫子を故郷としていますので、行くのに2時間かかります。
      でも、行った甲斐がありました。演奏会の内容は、表現意欲に溢れ、若々しくエネルギッシュで、小空間は豊穣な音響で満ち、なんとも贅沢な音楽時間。国際的にも活躍する実力者たち7名の奏者に、座席は20名という昔の王侯貴族のような演奏会でした。

    小林宅演奏会1

      5時開演の予定が20分ほど遅れ(リハが伸びて)、最初は、クラリネットとピアノで、サジェの「コンクールのための独奏曲」
      本濱寿明(もとはま・のぶき)さんの有り余るパワーのクラリネットは圧巻、松本和将(かずまさ)さんの表情豊かなピアノとピッタリで、まったく知らない曲ですが、面白かったです。

    小林宅演奏会2

      次は、チェンバロのためのヴィヴァルディ「ソナタ第1番」(作品47)を、ファゴットで演奏。柔らかく快活な曲と演奏は、親しみやすく気持ちよい。蛯澤亮(えびさわ・りょう)さんの演奏技術も高く素晴らしい!

    小林宅演奏会4ブランクーシ

      3曲目は、ボサの「森にて」。これも作曲者の名前すら初耳の作品、ホルンの最高音から最低音まで使った曲との説明がありましたが、マニアックですね〜。す ぐ近くで聴くホルンの音は楽しく美しく、遠い昔、ブラスバンド部の頃(高校生)を思い出しました。わたしには、若いホルン奏者・井上華さんの髪型と顔立ちが、ブランクーシの彫刻「ポラニー嬢」のように見えました。

    小林宅演奏会5

    前半最後は、ハチャトリアンの「クラリネット、ヴァイオリン、ピアノのための三重奏曲」。
    エネルギ−溢れる強烈な三重奏曲。ハチャトリアンはたたみかけるような「剣の舞」があまりに有名ですが、室内楽曲でもパワフル。
    表現意欲の強いピアノの松本さんとクラの本濱さんに、華奢に見えるヴァイオリンの上里はな子さんも全然負けていない、実力者です。

    休憩

          15分間の休憩

          本Mさんと蛯澤さん

    小林宅演奏会7
    小林宅演奏会8

        休憩後、ストラヴィンスキーの「兵士の物語」。これは、ピアノ三重奏版での演奏、ナレーションまで入り、よく分かる。日本語訳した歌詞は、クラの本濱さ んが編集し、ファゴットの蛯澤さんが「語り」ました。改めて、ストラヴィンスキーは天才だな!と思いました、独創の鋭さとオモシロさ。

    小林宅演奏会9

      なんと次は、シューベルトの「ソナチネ1番」です。名演です。ヴァイオリンのはな子さんは、濃やかだが音に広さと大きさがあり、目をつぶると、おおきな楽 器が鳴っているように聞こえます。わたしの手元にシャハムがギター伴奏で入れたCDがありますが、松本さんのピアノ伴奏によるこの演奏は、よりシューベル トの本質を感じる演奏で、しみじみと心に入りました。


    小林宅演奏会10
    小林宅演奏会11

       いよいよラスト、大曲です。
    ヤ ナ−チェクの「コンチェルチーノ」これは、変則的な編成の曲ゆえに演奏機会がないとのことですが、まさに不思議な曲です。ヤナ−チェクは弦楽四重奏曲の 「内緒の手紙」にも感じる〈熱〉が特徴ですが、これは更に激しい情熱に溢れた曲で、シューベルトの次にこれがくるのですから、ピアノの松本さんの「熱」も 見上げたもの〜〜(笑)。
    実質は、通常のピアノ協奏曲以上にピアノが活躍するピアノコンチェルト!情熱的なピアニストである松本さんが「この曲、やりたかったんです!!」というのがよく分かります。
    ここで、二人の方が参加して奏者は7名に。まだ高校生(芸大付属)のヴァイオリニスト・木村瑠菜(るな)さんと、指揮者でもあるヴィオラ奏者の阿部真也さん。

     

    みなさん、熱い一夜をとっても感謝です。ブラボー!!

     

    小林さんと林さん
     小林さんと林さん

    なお、主宰者の小林さんは、公共の音楽ホールなどの設計者です。音響的にも視覚的にもたいへん美しいと評判の「ミューザ川崎シンフォニーホール」は彼女の設計です。


     

    以下、参考です。
    ミューザ川崎シンフォニーホール・ホームページから転載。
    (強調文字は武田によります。)

    ミューザについて

    Announcement of establishment

    音楽ホール 世界のマエストロに愛されるホール 演奏者の吐息さえも聞こえてきそうな臨場感は、聴衆との一層の一体感を実現

    2012年11月、世界を代表する指揮者マリス・ヤンソンス氏からは「最愛のホール」と、2013年11月、同じく世界 的指揮者のサー・サイモン・ラトル氏には「世界最高のホールのひとつ」絶賛されたミューザ川崎シンフォニーホール。
    1997席を擁する音楽ホールは、螺旋 構造をした客席空間が、中央のステージを360度取り囲むワインヤード形式を採用しています。そのため、舞台との距離がより近くなり、演奏者の吐息さえも 聞こえてきそうな臨場感は、聴衆との一層の一体感を実現。お客様からは、演奏者の表情が手に取るように見え、演奏者からは、お客様の反応が良く判ります。

    音楽ホール

    クラシック音楽に最適な残響時間を確保し、同時に多様な音楽ジャンルに対応できるさまざまな機能を備えています。また舞台には、ひな壇の高さを自由に変えられる「可動迫り」が備えられており、より立体的な視覚効果と音響効果を創造します。

    まるで生き物のように音楽に合わせて姿を変えていく音楽空間。美しいスパイラル紋様と最先端の音響システムが織り成す豊潤なる響きは、冒頭のヤンソンス氏の他、世界を代表する指揮者・オーケストラ・奏者から評価され、海外からの視察も多く訪れています。




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