民知の図書館
14. 天皇の玉音放送
玉音放送CD付き
小森陽一 著 2003年8月 五月書房 \2400(+税)
本書を読むと、日本の現代史の学習には、敗戦前後の天皇ヒロヒトの言辞、思想と行動を「正しく」知ることが不可欠だ、ということが痛いほど分かります。
敗戦必至の時局に、なによりも「三種の神器」を守る!?ことを優先したのは、自分たちがつくった「国体神話」に、自らが呪縛されていたことの象徴です。
まず「事実」を冷静に知り、きちんと分析すること、おかしなイデオロギー論争ではなく、公平、公正な態度を養うという基本―それさえまだわが国にはないのだなあ!とあらためて思いました。タブーの前で硬化してしまうのが大人だ!とは・・・ なんともなさけないことです。
島国根性を脱して、普遍的な力のある人間 - 日本人として生きることの大切さを感じます。ここに明かされた「事実」は、深い「意味」を生み、「新しく生きる」ためのパワーと勇気が湧きでてきます。
「一家に一冊」の必需本!です。五月書房さん、どんどん増刷して下さい。
私は「勝手にキャンペーン」運動を始めたいと思います。皆さんもぜひ。
|