鎌ヶ谷市役所前の平和の親子像
”かたぐるま” 1980-ブロンズ
タケセンと旧知の彫刻家・酒本雅行さんから作品2点が寄贈されました。
タケセンによると、酒本さんは、芸大の彫刻家で学んだ後、日本ではたいへん 珍しく純粋彫刻の世界に生きてきた人とのことです。
ちなみに、鎌ヶ谷市役所前の平和の親子像(右写真)も酒本さんの作品です。
さて、寄贈された作品は、下記の彫刻【回 起】と【六本の柱の神殿】の2点です。
見た刹那、その温かさと豊かさに包まれて、私は思わずほおを緩めてしまいました。
とても素敵な彫刻です。
ご覧になりたい方は白樺教育館まで。
なお、酒本さんの過去の作品一覧はこちら=>酒本雅行作品集
追記:
「酒本雅行さんは、すい臓がんのため7月30日にお亡くなりになりました。 彼の魂の声は、彫刻を通して人々の心に刻み続けられていくと思います。 白樺教育館に来訪される方は、ぜひ、見、触れて、感得されることを。」
(武田康弘)
”回 起”
1993-ブロンズ 写真クリックで大きな画像が見られます.
教育館玄関わきに置かれた”回起”
「酒本雅行作品集」
”回 起”が表紙に使われています.
”六本の柱の神殿”
木と鉄 写真クリックで大きな画像が見られます.
教育館2階へ続く踊り場に置かれた
”六本の柱の神殿”
真ん中にある鉄製の不思議な形の物体は
バイクのマフラーです.
追記2.酒本雅行さんのこと
季刊タウン情報誌
【Cityかまがや】
2013年秋号(No.107)
季刊タウン情報誌 【Cityかまがや】 誌 2013年秋号(No.107)に酒本さんの紹介記事が出ていますので、以下にご紹介します。
P.12
酒本雅行さん
命がけで「ぐんだり明王」を」制作
クリックで大きい画像見れます.
鎌ケ谷市内にいくつかの彫刻像を残している酒本雅行さんは、現在住居を鎌ケ谷から逆井に移し、最近は仏師として、多くの仏像制作を手がけている。
松戸市松戸新田(みのり台駅徒歩10分)にある真言宗智山派「證誠院」大野智弘住職の依頼を受け、昨年秋草茶利明王像を完成させた。
京都の寺などを見てまわり3年がかりで、精魂こめて彫り上げたもので、高さ15m最大直径85pのケヤキで作られており、頭からは黒赤色の火炎が立ち上り、目をかっと見開いた憤怒の形相。昨年12月2日一般公開され、今は新しくそのために建てられた護摩堂の中に安置されている。写真は本誌36ぺ-ジ、カラー刷りをご覧ください。
毎月8のつく8,18,28日にはお堂で護摩が焚かれ祈祷が行われ
る。訪れた6月28日も酒本さんご夫婦のほか10数人が祈祷に訪れ、祈りをささげた。
なお證誠院の門には仁王像が2体安置されている。これも中国で荒彫りされたあと、酒本さんが彫り上げたもの。私たちが手を触れられるような位置に置かれている仏像も珍しい。住職の懐の深さが感じられる。
‐軍茶利明王とは‐
P.36から
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密教の五大明王の一つ。宝生如来の権化とされる明王で体に蛇が巻きついており、煩悩や種々の障害を取り除いてくれると言われている。
P.34
編集後記
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「ぐんだり明王」制作取材約1ヵ月後、7月30日彫家酒本雅行さんは膵臓がんのため逝去されました。ご厚情を感謝すると共に、ご冥福をお祈りいたします。
出会いは24年前Cityかまがや13号のインタビューであった。初富に生まれ、鎌ケ谷小・中・船橋高校・東京芸大へと進み13年前鎌ケ谷から柏市に転居。やり通す意思と情熱の方でした。
市制20周年記念事業Cityかまがや制作の「おしゃれな縄文人」では縄文人になりきって猟師役がぴったりだった。また小道具を作ったり、演出の声優曽我部和恭さんらと練習後お酒を酌み交わすなど、気さくに芝居を楽しんだ。
何年ぶりかに「会いたい」という電話をいただき、5月25日逆井駅そばのご自宅におじゃました。
やせたとはいえ、ハンサムな髭の
風貌は変わらず、自ら迎え出て久し振りの、再開を喜び合った。
精魂傾けた「ぐんだり明王」を拝見するべく、6月28日の護摩焚きに共に参加。病院からということだったが、よくしゃべり、食べ歩き、元気さを見せてくれた。既に悟りきった静かな表情で延命治療はしないと淡々と語っていた。
しかしカメラを向けると、きっと見開いた瞳は若い頃のような強い光を放っていた。
通夜の行われた台東区下谷の法昌寺(観音堂には酒本さん作の救世観世音菩薩像あり)には200人あまりの方々が酒本さんの早すぎる死を悼み冥福を祈った。謡いをやっていたこと、日産のデザイングループの先生だったことなど、改めて交友の広さと偉大さを知らされた。最後に鎌ケ谷市に彫刻像寄贈を申し出たが、「もらってもらえなかったんだ〜」とさびしそうにつぶやいた言葉が耳に残る。
でも柏市では4体もらっていただけたと喜んでおられた。
鎌ケ谷市には以前から市役所前、市制記念公園内、図書館前、慈祐苑前と4体の酒本作品が飾られています、どうぞご覧になってください。合掌(編集室一同)
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