白樺教育館
 
 

哲学する生

《開かれた主観性の立場》
主観性を堀り進める(自分の経験を疑い、試し、確める)ことで普遍性(深い納得)をめがける。

いま現在の生のなかに、永遠を見ようとする。

 

ありありと世界を感じる心をもった、生き生きとした人間へ。

実存的な不安とは、ずっと付き合って生きてゆく。

『存在』のよさ、美しさの発見と追求。

【意味論】
腑(ふ)鵬に落ちる理解・心身全体での会得。
*知恵(英知)を恋する。


宗教者の生

《堅固な主観性の立場》
自我に拘(こだわ)ることで絶対性(超越的真理)へ飛躍

現在は彼岸のためにある。

 

未来が既定性を帯びるために、いま現在のかけがえのなさは失われる。

実存的な不安を消去する。したがって、自由も消える。

『存在』の善(ぜん)、を志向する。

【神学】
教典の解釈・記憶 *〈教典〉の正しい解釈をめがける。


世俗的な生

《客観主義の立場》
平面的・羅列(られつ)的・網羅(もうら)的な認識によって、の一般性の獲得へ。
( しかし、内的な心の満足は得られないために、知・歴・財の量を競い合う外面(そとづら)人間となる。勝者は俗人となり、敗者は生気を失うか、ヒステリー行動へ。)

現在は、ただの日常にすぎない。

 

人間を幸福にしない〈ひからびた生>の再生産。

外的な活動にあくせくすることで、実存的な不安を隠蔽する。

知・歴・財の『所有』こそが価値だと思っている。

【事実学】
公理・公式、単なる情報知。 
*「科学」を信仰する。

〔1998年4月6日 武田康弘〕
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